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〈藤京娯楽雑記17 サッカーとバレエに、共通するもの・しないもの〉-by 藤田京子-

2005.03.09

【サッカーとバレエに、共通するもの・しないもの】

うちのパソコンが、修理から帰ってきました。
しかも以前より立派になって…!というのは単なる願望ですが、やや古ぼけたVAIOくん、
こうしてまたコラムの原稿が書ける程度には復活です。
まだまだがんばって働いてもらわにゃ~。

さて、そうこうしているうちに3月です、Jリーグの開幕です。
味スタでの開幕戦を、FC東京が見事なエンターテインメント・サッカーを披露して勝利で飾ったことは、皆さんご承知のとおり。

まさに、原監督の目指す見てて楽しい、わくわくするサッカー!
寒さが身にしみた前の週のプレシーズンマッチよりも気温はぐんと低かったはずなのに、
体中をアドレナリンが駆け巡り、興奮状態で体温も上昇気味。
毎試合、こんな感じを与え続けてほしいと、心底、思いました。

で、翌日…。
かつてよく観にいったバレエ、しかも特に贔屓にしていたパリ・オペラ座の作品を
テレビで放映していたので、久しぶりに観てみた。
『ラ・シルフィード』
背中に羽の生えた妖精と、キルトをはいたスコットランド青年とのはかない恋物語。

そこで、なぜか、突如として、まったく違うものであるはずのサッカーとバレエに、
いくつかの共通点を見いだしてしまったんです。

その一、大人数でひとつのことを成し遂げるために、力を合わせる。
その二、日々の鍛錬を要し、基本となる技術が大切である。
その三、でも一流になるには、技術だけでなくその人独自の表現力(センス)や個性が必要。
その四、音感、リズム感も重要だ。
その五、サッカーには審判、バレエにはオーケストラを率いる指揮者という名の、
     その場の仕切り屋が存在する。
その六、人さまにお見せする前には、監督、演出家が指導を行う。

などなど。

では、違いといったら…
バレエは決められた振り付けというものがあって、踊り手はそれを勝手に変えることは許されません。
振り付けという枷の中で、いかに表現をするかという部分が重要。

サッカーは、ピッチの上では、即興での勝負。
犯してはならない規則という縛りはあるものの、どちらに向いて走ろうが
誰に対してパスを出そうが、その場の判断、個人の自由にできる。

で、これこそがサッカーというエンターテインメントの醍醐味なんだぁぁぁ、と、
遅ればせながら、改めて、腑に落ちたという次第。
ああ、自由って、スバラシイ。

もっと視野を広げてみたら、スポーツと舞台は意外と共通点が多いような気がしてきた。
ああ、まったく別物と思っていた自分が恥ずかしい…。

白いネットにボールを入れる(ゴール)ことを目指し、即興の動きを作り上げるサッカー。
肉体と音楽、美術を駆使して、美と物語を表現するバレエ。

サッカーのほうが単純だと思っていた考えをひっくり返してくれた、
サッカーとバレエ、遭遇の一夜でした。

これからは頭をカラッポにしてサッカーを見ようっと!

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