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『小さな魔女と要塞都市@Dubrovnik』★parL*C北山裕子

2005.01.24

Visitons au coin de la rue , pour trouver notre specialite !
第37回『ドブロヴニクの街/クロアチア』(12/28/2004放送分)

駆け足の「旅」コーナーのUpdate2本立て…こちらは年末の宮崎アニメ『ハウルの動く城』の祝・大入り(記録更新の嵐!)を受けて?同じく宮崎駿氏の作品『魔女の宅急便』のモデルのひとつ(実際にはこの街の他、スウェーデン・ストックホルムの旧市街=ガムラスタンetc複数の街並みをMixしたそう)にもなった、街がまるまる世界遺産に指定された東欧の港町をPick-Upしました♪

1)
毎月最終火曜日この時間は、人知れぬ物語を秘めたヨーロッパの旅にお連れします。

真っ青な海に青空、大理石の壁にオレンジ色のレンガ屋根が並ぶ入り江と坂道の町…。宮崎アニメ『魔女の宅急便』で、見習い魔女・キキが箒に乗って飛び回る架空の街、そのモデルのひとつにもなったのが、東ヨーロッパ・クロアチア最南端の小さな要塞都市。

本日の目的地は、街全体が世界遺産・別名「アドリア海の真珠」ことドブロヴニクです。

クロアチアの首都ザグレブ、またはイタリア・ローマ等からドブロヴニクへは飛行機で約1時間、またはフェリーを利用します。

Le destination d’aujourd hui est Dubrovnik(ドブロヴニク)…………。

2)
中世の面影を残し、紺碧のアドリア海を望むクロアチア最南端の要塞都市=ドブロヴニク。
半島をぐるりと囲む全長1925mの強固な城壁。
…が、門をくぐり旧市街に入れば物々しさは一変。先ず出迎えてくれるのが、今も天然水が湧き出る巨大なドーム型の噴水。続いて大理石の壁にレンガ屋根の建物が並ぶ、水路を埋めて作られた賑やかな目抜き通り。点在する鐘楼や教会、ヨーロッパで3番目に古い薬局が残る修道院、ゴシックとルネッサンスが融合した優美な宮殿に広場…。

「完全武装した中世の騎士」、その呼び名に相応しい見事な佇まい。
対岸に住むイタリア人をして「神は不公平だ。クロアチアにばかりあのような美しい風景を作って」と言わしめた、正に「アドリア海の真珠」です。

…が、貿易の要所としてヴェネチアに並ぶ栄華を誇った町の歴史は国同様、実に悲劇的なものでした。大地震に大火、繰り返された戦争。。。

遊牧民に追われ6世紀、この地に移り住んだクロアチアの祖先。
フランク王国、ハンガリー、オーストリアの支配を経て20世紀、ようやく自分達の民族による国家=セルビア・クロアチア・スロヴェニア王国=大戦後のユーゴスラヴィア連邦を実現するも、始まったのはソ連を後ろ盾にしたセルビアによる弾圧。
冷戦終結後スロヴェニアと共に独立宣言…が、今度は国内に住むセルビア人との内戦が勃発。
これにより、17世紀の大地震・18世紀の大火をも凌ぐ、歴史的遺産、何より多くの人命を失います。

3)
内戦後、ユネスコの協力により見事に復興したドブロヴニク.。その爪痕も、今や時折見かける真新しいオレンジ色の屋根に留めるばかりです。

現在は遊歩道となった城壁の上。小さな魔女になった気分で、右手に旧市街・左手にコバルトブルーの海を見下ろし、カフェでの休息も楽しみながら、ゆったりと散策。
夜間のライトアップに浮かび上がる幻想的な光景もまた格別です…多くの苦難の中から蘇った、凛とした美しさに暫し溺れながら。。。

4)
今回ご一緒した要塞都市ドブロヴニク、如何だったでしょうか?

それではまた、来月の旅をお楽しみに。
A la prochain fois !

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