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水曜ラベクル★『シュヴァイツァーの故郷Kaysersberg』par北山裕子

2004.01.23

Visitons au coin de la rue , pour trouver notre specialite !
第24回『カイゼルスベルグ/フランス』(12/31/‘03放送分)+文末プチ告知☆

「暖冬」の噂はなんだったのよっ…と縮こまりつつ、気付けば1月もあと1週間。
毎日が日曜日♪なんて浮かれていると、あっという間にもう次の冬=今年こそは脱キリギリス!蟻だ、蟻になるのだ~っ(謎の雄叫び/汗)。。。
ハテ、確か大晦日にもそんなこと言って、シュバイツアー博士のお話をしたような気がxxx

1)
毎月最終水曜日、この時間は、人知れぬ物語を秘めたヨーロッパの町へとお連れします。

争いの耐えなかった2003年も残すところあと僅か…。2004年は一体どんな年になるのでしょうか?

今から約100年前、学者兼オルガン奏者としての輝かしい実績を30代で投げ打ち、後の人生を、当時未開の地とされていたアフリカでの医療に尽くした一人の医師が居ました。
本日の行き先はシュヴァイツァーの故郷、フランス・アルザス地方の小さな村=カイゼルスベルグです。

フランス・パリ東駅からコルマールまで国鉄SNCFで約4時間半。カイゼルスベルグ までは更に車で20分です。

Le destination d’aujourd hui est Kaysersberg (カイゼルスベルグ)…………。

2)
東はドイツとの国境・ライン川、西をヴォージュ山脈に囲まれ、幾度となくドイツ領にされてきたアルザス地方。
茶色い木組みの白壁に茶色いとんがり屋根…ドイツ民話に出てくるような可愛らしい町並み。一方で、川向こうから一帯を見下ろすのは中世フランス式の石の要塞=カイゼルスベルグ城。今尚、村の複雑な歴史が伺えます。

商店街を抜け清流に架かる石橋を渡った坂の途中、この地方の幸福のシンボル=コウノトリが屋根に巣を作っているその家で、1875年に誕生したArbert Schweitzer(アルベルト・シュヴァイツァー)。
幼少期から音楽の才能に恵まれた彼は、大学を出るとすぐさま神学者・バッハ研究家として、またオルガン演奏家としても大成功を収めます。

ところが内心「30歳迄は学問と芸術を身に付けよう。その後は、人に直接奉仕出来る意義のある仕事に一生を捧げよう」と決めていた彼は、30歳になるとその地位や名声の一切を捨て、一から医学の勉強を始めます。

3年後、財産の全てをつぎ込んだ「熱帯病病院」を赤道アフリカのランバレネに設立した彼は、遂に、それまで医療は呪術師頼みだったアフリカ大陸・初の医師になります。…が、熱意叶わず、風習の違いから中々病院を訪れてはくれない現地の人々。自らも病に倒れ、心身共に挫折した彼は、僅か4年で郷里に舞い戻ってしまいます。

3)
そんなシュヴァイツァーを再びアフリカに向かわせたのは、周囲の暖かい励ましと、何より少しずつ心を開き、今では彼の治療法を信頼し、その帰りを待ち侘びているアフリカの人々でした。

昼間は医療に奮闘し、夜は一人バッハのオルガン曲を演奏する日々。
そんなアフリカでの長年の活動と核廃絶運動への尽力から1952年、ノーベル平和賞を受賞。「この賞金で新しい病棟が建てられる」と目を輝かせた77歳の彼は、こうも語っています。
「もし人々が、子供の頃の夢を大人になってもう一度思い出すならば、世の中はどんなにか素晴らしいものに変わるだろう」と。。。

4)
今回ご一緒したシュヴァイツァーの故郷カイゼルスベルグ、如何だったでしょうか?

それではまた、来月の旅をお楽しみに。
A la prochain fois !

【補足】
意外と?普通~に売られている『バッハ・オルガン集byシュヴァイツァー』『シュヴァイツァーの芸術』等のCDで、オルガン演奏家としてのシュヴァイツァー、気軽にご堪能頂けます。
年は明けれど依然不穏なニュースが続く中、時には漆黒のジャングルで夜毎演奏されるオルガンの音に、暫し思いを馳せてみるのもご一興。。。

【プチ告知】
1月31日(土)pm1:00~3:00
1月の『調布サテライトパーク』@調布パルコ1F*サーティーワン特設スタジオ=珍しくも?公開生放送のお当番MCをすることになりました。
昼間からエンジン全開なるか?はたまた化粧の乗りは昼間の明りに堪えるのか??…乞うご期待(冬なのに納涼/自爆)★

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