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『実話?笛吹き男@Harmeln』★parL*C北山裕子

2005.08.06

Visitons au coin de la rue , pour trouver notre specialite !
第41回『ハーメルンの町/ドイツ』(04/26/2005 OA)

あな恐ろしや…性懲りもなく4か月分も溜めてしまった「旅コーナー」のアップデイト。。。
お恥ずかしながらせいぜい8月初旬の内に(意味あるのか??)夏休みの宿題宜しく、一挙3本掲載です。

1)
毎月最終火曜日この時間は、人知れぬ物語を秘めたヨーロッパの旅にお連れします。

シンデレラに白雪姫、ヘンゼルとグレーテル、ラプンツェルに青髭…可愛さに潜む残酷さで一時ブームにもなった「グリム童話」ことグリム兄弟が編纂した寓話集「子供と家庭のメルヘン」。作品に縁の「ドイツ・メルヘン街道」設立30年目に当たる今年、史実に基づく不気味なグリム童話「ハーメルンの笛吹き男」の野外劇も、5月には初演50周年を迎えます。

本日の目的地は、メルヘン街道の中間地点、130人が忽然と姿を消した町=ハーメルンです。

ドイツ北部の都市ハノーヴァーから直通列車Sバーンで、ハーメルンまでは約45分です。

Le destination d’aujourd hui est Harmeln(ハーメルン)…………。

2)
グリム兄弟が生まれたドイツ中部ハーナウから、いばら姫の城があるザバブルグ、赤頭巾ちゃんの舞台アルスフェルト…深い森と緩やかなヴェーザー川、絵本の挿絵のような60以上の町を抜け、3匹と1羽の音楽隊が目指した北ドイツ・ハンザ同盟都市=ブレーメンへと北上する、全長650kmの「ドイツ・メルヘン街道」。

その中間地点・古くから交通の要所として栄え、ヴェーザールネッサンスの宝石と呼ばれる程華麗な建物が並ぶ中世都市ハーメルン。急斜面の三角屋根、しっかり組まれた木造の骨組み、色煉瓦や砂岩を積んだ5-6階建ての壁一面を飾る華やかな紋様…。
笛吹き男に扮したガイドのツアーに参加しなくても、石畳に点在する鼠のマークを辿れば名所が全て見られるアイディアにも、思わずニヤリとさせられます。

「鼠の被害に頭を悩ます町に現れた、お金で鼠の一掃を請け負うという謎の男。その笛の音に導かれ、町中の鼠は川に入って溺死…が、住民たちが支払いを反故にすると、怒った男は町中の子供130人を笛で誘い出すと、町外れの山に子供もろとも飲み込まれ、跡形無く消え去りました。」

1284年6月26日、町の1割を占める130人が姿を消したハーメルンの行方不明事件。
実際には、ペストの犠牲者か子供十字軍、集団結婚してルーマニアに入植した65組の男女だった等…諸説はあれど、真実は未だ謎のままです。

3)
広場で無料の野外劇=ハーメルンでは「鼠捕り男」と呼ばれている「笛吹き男」を鑑賞し、17世紀に立てられたレストラン「鼠捕り男の家」で豚の細切り肉を使った名物料理「鼠のしっぽ」に舌鼓、パンで出来た小さなお土産用の鼠、町中で見かけるユーモラスな像に、13世紀の悲劇を思わせる暗さは微塵もありません。

…が、子供達がここを通って連れ去られたと言われる小路では、笛の演奏は勿論、今も音楽や踊りは一切禁止。
ついうっかりの暢気な鼻歌や口笛には、くれぐれもご注意を。。。

4)
今回ご一緒した「笛吹き男伝説」が今も息づく町=ハーメルン、如何だったでしょうか?

それではまた、来月の旅をお楽しみに。
A la prochain fois !

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