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『鬼才ダリの愛情物語@Figueres』★parL*C北山裕子

2005.01.24

Visitons au coin de la rue , pour trouver notre specialite !
第36回『フィゲラスの街/スペイン』(11/30/2004放送分)

いかんいかん(汗)、思いっ切りUpdateし忘れてました。。。
2005年最初の「旅」をお送りする前に、昨年のつもり積もったOA分を2本、立て続けに更新させて頂きます→宜しければ、お目通しを♪
…先ずは昨年、生誕100周年に湧いた鬼才(スペインの岡本太郎≠逆か?)ダリの故郷です☆

1)
毎月最終「火曜日」この時間は、人知れぬ物語を秘めたヨーロッパの旅にお連れします。

ぐにゃりと溶けて歪んだ時計、無数の蟻や奇妙な生き物がうごめく謎めいた砂漠…現実にはありえない「超現実」の世界を描いた、シュールレアリズムの巨匠=Salvador Dali(サルヴァドール・ダリ)。
今年この天才画家の生誕100年を迎え、特別展・講演会に記念出版…とダリ・イヤーに沸いたスペイン・カタローニャ地方。

本日の目的地は、鬼才 ダリが生まれたバルセロナ郊外の町=フィゲラスです。

スペイン北東部・バルセロナからフィゲラスへは、急行列車で約1時間40分です。

Le destination d’aujourd hui est Figueres(フィゲラス)…………。

2)
ピレネー山脈を背に地中海を望む豊かで自由な風土がガウディ、ミロ、カザルス…多くの芸術家を生んだスペイン・カタローニャ。

赤い壁に水玉模様のように貼り付くクロワッサン、屋根に並ぶ巨大な卵に古代彫刻のパロディ…収蔵された作品に負けるとも劣らない奇っ怪な美術館。その主=ギョロリと剥いた眼、細く跳ね上げた口髭…風貌からも異彩を放つ天才画家=ダリが生まれた町フィゲラスは、今やすっかり観光化…さしずめ「ダリ美術館の門前町」の風情です。

1904年、父親そして亡くなった兄と同じ名前を持って誕生した裕福な家庭の一人息子サルヴァドール・ダリ。10代で古典美術の最高峰マドリッドの王立アカデミーに入学するも、寄宿舎で得た親友…後に暗殺される国民的詩人ロルカ、実験映画の巨匠ルイス・ブニュエルとの交流から前衛芸術に没頭し、ピカソ等の高い評価を受ける一方で、アカデミーからは永久に追放されます。

拠点をパリに移した後も前衛、殊に「無意識の世界を描く・シュールレアリズム」に没頭したダリ。そんな彼の前に運命の女性が現れます。人生唯一にして最愛のパートナー=当時彼らの指導者だった詩人ポール・エデュアールの妻=ミステリアスなロシア人女性ガラ。
…ダリ、25歳の電撃的な出会いでした。

3)
第二次大戦の戦火を避けてガラと渡米、その尽力で絵画は勿論、舞台芸術や商業分野でも大成功を収めたダリ。戦後帰国した二人は美しい入り江の町カダケスに白い館を購入し、屋根の中央に乗せた巨大な卵が目印の住居兼アトリエ=通称「卵の家」で、40年に亘り幸せな時を過ごします。

精力的に活躍し、1万点以上の作品を残したダリ。…がガラの死後は一切の創作意欲を失い、隠遁先の城の火災で負った火傷から生還した5年後に、心臓発作でこの世を去りました。

10代で友と語り合った夢を追求し、生涯ただ一人の女性を愛したDali。
鬼才の素顔は意外にも、純粋で一途なものでした。。。

4)
今回ご一緒したダリの故郷=フィゲラス、如何だったでしょうか?

それではまた、来月の旅をお楽しみに。
A la prochain fois !

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