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ラベクル水曜★『レゴの聖地ビルンの町』+シネマ3本立てpar北山裕子

2003.07.14

Visitons au coin de la rue , pour trouver notre specialite !
第19回『ビルンの町/デンマーク』(07/02/‘03放送分)

なかなかスッキリしない空模。『バーゲン』で買い込んだサンダル達も、お披露目の機会に恵まれずトホホ★です。。。
そんな中、このところの試写会はバーゲン以上?=なかなかの収穫よん♪

『夏休みのレモネード』(6/28~公開中)⇒☆☆
ハリウッドきっての知性派若手仲良し俳優=M・ディモン&B・アフレックが、1万2000本もの企画の中から発掘&製作した、瑞々しく切ないひと夏の物語。クリスチャンの大家族で育ったいたずらっ子・「この夏休みに良い子にならないと地獄に堕ちる」と担任に脅かされた8歳のビートは、知り合いになった白血病のユダヤ系少年・ダニーを、何とか無事に天国に行かせようと、子供らしい知恵で悪戦苦闘。眩い海辺の町を舞台に、宗教や価値観の違いで反目し合う大人をよそに、無邪気な二人が迎える結末は???
≪『スタンド・バイ・ミー』に痺れた皆様にもオススメ。≫

『エデンより彼方へ』(7/12~公開中)⇒☆☆
今が旬のジュリアン・ムーアを主演に迎えた、アカデミー4部門他世界の映画賞49部門を受賞した、格調高い「ザ・メロドラマ」。1957年、紅葉の美しい高級住宅街で「理想の主婦」として羨望を集めるキャシー。衝撃的な夫の秘密を知って以来、密かに苦悩する彼女の心を許せる唯一の相談相手は黒人の庭師レイモンドだけでした。そんな(今なら一笑に付される、極々僅かな)淡い恋心が誤解を呼び、彼女は町中の非難の的になり、レイモンドは町を去る。偽りの幸福が崩れた時、果たして彼女の選択は???
≪風景・衣装・音楽・台詞…全てが古き良き時代を髣髴させる、美しく気品に満ちた佳作。女性同士でどうぞ。≫

『永遠のマリア・カラス』(7/19~公開)⇒☆☆☆
20世紀を代表する伝説の歌姫=マリア・カラス。彼女と親交の深かったゼフィレッリ監督により虚実を混ぜて描き出された、情熱ゆえ波乱に満ちた人生を送った天才歌手のドラマティックな晩年。恋人オナシスが去り美声も失って隠遁生活を送る、ファニー・アルダン演ずるカラスの元に、その奇跡の復活を願う友人達が集いオペラ映画『カルメン』の撮影が開始される。完璧主義で周囲と衝突を繰り返す彼女だが、やがてかつての輝きを取り戻していく…。
≪音楽とドラマの余りに見事な(『戦場のピアニスト』以上)融合に、久々にボロボロ泣きました!嘗ての栄光から一転、若さと愛情、才能さえもが去っていった時の苦しみ&一方でまだ全てを諦めきれない葛藤。幅広い方の共感を呼び得る感動作。+可笑しい位のハンサム★が山盛り?で出演している所もナイス(笑)≫。

では、いよいよ本筋。夏休みを前に、高~いけど意外と?長持~ちな玩具=最近はそのポップな色調とデザインが大人にも人気の「レゴ・ブロック」の本拠地への旅です。。。

1)
今回訪れるのは、世界百数十ヶ国・4億人以上の子供達に愛される、想像力ひとつで無限の遊びが広がる知育玩具=単純な突起が付いただけの小さな四角いプラスティック製の連結式ブロック=「レゴ」の故郷です。
赤・青・黄色・緑…積み上げた小さなブロックが、怪しげながら動物やロボット、乗物や建物に見えてきた時のあの喜び。。。今では2000種類を越えるブロックを販売し、ロボットやコンピューター、キャラクターとの合体にも積極的なレゴ社のスタートは、何と家や家具を手掛ける木工所でした。

本日の行き先は、レゴ誕生の地…と同時に、子供の頃一度は夢見たレゴで出来た王国=元祖レゴランドの町=ビルンです。

空路なら、デンマークの首都・コペンハーゲンからレゴ社の為に設けられた直行便でビルンまで約50分。または、特急インターシティ・リンでヴァイレまでが2時間10分。そこから更にレゴランド直行バスに乗り換えて30分少々=陸コースは約3時間です。

Le destination d’aujourd hui est Billund(ビルン)…………。

2)
首都コペンハーゲンがあるシェラン島からフュン島を挟んだ反対側、平坦なユトランド半島に広がるのは野原や長閑な農村ばかり。そんな中、忽然と現れるのがビルン空港と、隣接するレゴ本社にレゴホテル。そして1968年、約4450万ものブロックで造られた広大なレゴファンの聖地=レゴランドです。

現レゴ社・会長の祖父オーレ・キアラ・クリスチャンセンが1916年、この地に農家の普請や家具の製作を請負う木工所を設立…が、1932年、デンマークに不況が訪れるや「新しい家具は買えなくても、親は子供の遊び道具は買う」と、それまで製品見本に使っていたミニチュア家具に加え、バスや家畜牽引車を模した木工玩具を製作する工房に転換。1947年にはプラスティックを採用し、2年後にはレゴの原型となるブロックを発売します。
その後も開発を重ねた1958年、遂に8つの突起が付いた2つのブロックで24通り、3つなら1060通りのも組合せが出来るブロック=レゴが完成し、瞬く間にヨーロッパで最も人気のある玩具になりました。

レゴで作られた兵隊さんが出迎えてくれるレゴランドの園内は、音楽が流れていないせいか、多い日は1日2万人といわれる大勢の観光客がいても不思議と静か。いかにもおとぎの国といった巨大で華麗な建物も見当たらず、欧米系のテーマパークに慣れ親しんだ私達はやや拍子抜けしてしまうかも。
然しながら侮る事無かれ…園内は7つのゾーン:ウエスタン・海賊・お城・インディージョーンズ・宇宙&ロボット・幼児向けデュプロに分けられ、個々のテーマに即した建物や遊具、ショーやコースター等の乗物アトラクションが設けられています。全て無料乗り放題のアトラクションの殆どは子供向けの一見こじんまりしたものですが、周囲の茂みに潜むレゴの動物や人形探しに熱中していると、時に尋常じゃない速度が出るものもあるのでご注意を。。。

とはいえ一番の目玉は、脅威の緻密さで作られたミニチュア・ゾーン=レゴで再現された1/20スケールのジオラマは圧巻です。船が通るたび跳ね橋や水門が開閉し水面の高さまで調節される運河沿いのヨーロッパの町並み。町を巡る複雑な道路を、高度なプログラミングで疾走するレゴ・カー。作業員達の懸命さが伝わってくる巨大飛行場や、賑やかな鳴声が聞こえてきそうな広大な動物園。富士山をバックに「金閣寺」と「蟹本家」「フジカラー」「ビクトリアゴルフ」の看板を掲げたビルが並び、新幹線を挟んだ棚田では麦藁帽子姿のレゴ人形達が田植えを、浜辺では相撲の取り組みをする「不思議の国・ニッポン」。
国を代表する有名な建築物ではなく、敢えて町並みのイメージに迫ったセレクトに、レゴの渋さとユーモアが光ります。

老若男女を問わず、自由な想像力&創造性があれば無限に広がる遊び方の可能性…。
レゴ精神を満喫した帰り路、機内から見下ろす風景、また車窓を流れる景色の全てが、レゴで出来ているように見えてしまっては、ひとり苦笑せずにいられません。。。

3)
今回ご一緒した、単純なブロックだけで、いつまでも遊んでいられたあの無邪気さが懐かしいレゴの町=ビルン…如何だったでしょうか。

それではまた、次回の旅をお楽しみに。
A la prochain fois !

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